三つ目の「火鼠の皮衣」とは「火にも燃えぬ」ものであった。 この展開は、見事なまでに『斑竹姑娘』のストーリーと一致している。 ややこしい話だが、その『斑竹姑娘』の原典の求婚譚も、すでに「発展型」である。
「申せ」の対象は王。 しかし日本化のプロセスの中で、かぐや姫の超絶性つまり天女性を強調し「月の王」に対するために、どうしても最高の貴人にして「地上の王」たる天皇が登場することになったのだろう。
・いかで=1 (疑問)どうして。
係助詞。
天の羽衣 [ ] 月へ帰るかぐや姫 そして、ついに天人たちがかぐや姫を月に連れかえりに地上の翁の家にやってくる。
奉ら(謙譲)、給ふ(尊敬)、おはせ(尊敬)。 石作の皇子(いしつくりのみこ)には仏の石の鉢(ほとけのいしのはち)、 車持の皇子(くらもちのみこ)には蓬莱の玉の枝(ほうらいのたまのえ)、 右大臣阿倍の御主人(うだいじんあべのみむらじ)には火鼠の皮衣(ひねずみのかわぎぬ)、 大伴大納言(おおとものだいなごん)には竜の首の玉(りゅうのくびのたま)、 石上の中納(いそのかみのちゅうなごん)には言燕の子安貝(つばくらめのこやすがい) それぞれの求婚者に、かぐや姫は無茶なプレゼントを要求します。 ところが『竹取物語』には、月を観て嘆くかぐや姫に「観月は忌むべきこと」とある人が言った、とある。
初めは昔話常套の三題物であり、その三題にも幾種かあった。
早速それを切ってみると、竹の中には、なんと珠のように美しい小さな女の子がいたのです。
からうじて、思ひ起こして、弓矢を取り立てむとすれども、手に力もなくなりて、萎えかかりたる中に、心さかしき者、念じて射むとすれども、ほかざまへ行きければ、あひも戦はで、心地ただ痴 しれに痴れて、まもりあへり。
天女伝説は太古からあちこちに存在します。
主体は会話文なので話し手の王、対象は目的語に当たる王。 かくて翁やうやう豊かになりゆく。
姫は全ての求婚を断るが、あまりの美貌に「我こそ」という美青年も数人 より多い可能性もある 現れる。
男はうけきらはず呼び集つどへて、いとかしこく遊ぶ。
・主語が変わっているのに省略されている部分に注意する。
(嫗は姫を)引き止めることができそうもないので、ただ(かぐや姫を)見上げて泣いている。
8.かぐや姫が月に帰っていく様子をまとめる。 かぐや姫が帝に差し上げる。 たてまつら=補助動詞ラ行四段「奉る」の未然形、謙譲語。
「竜の首の玉」(『斑竹姑娘』では「あごの下」)である。 下品だ。
羅蓋(らがい)さしたり。
ただし、現存の『竹取物語』と違い、Eの昇天パートはごくあっさりとしたものであっただろう。
はや 出だし奉れ。
媼(お婆さん)が抱いていたかぐや姫は、外に出てしまった。 美しきこと限りなし。
男という男を誰彼構わずに呼び集めては、とても盛大な祝宴を催したのです。
話し手• その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
それに二題が付加されて、五難題物が仕上がる。
妻(つま)の嫗(おうな)に預けて養 は ワ す。 そのため現代語訳は「・・・した」の他にも「・・・したそうだ」などと訳す場合もある。
「かぐや姫」とはコノ花咲クヤ姫の別名なのかも知れない。
中納言 石上麿足(いそのかみの まろたり) - 燕の子安貝 ・・・ ツバメが卵を産むのを待つ。
帳台の中からも出さず、心をこめて大切に育てる。