まぁ、別にそれでも問題ないんですが、この記事ではベクトルの各成分を添字で区別して、一般的に成分の交換関係を計算してみます。 9 式を使いながら考えていくんだが、もう少し使いやすいように書き換えよう。
12なお、球面調和関数の定義は数学と物理学とで異なるので、本節では両方の定義を紹介し、両者の関係も述べる。 角運動量の x 成分と y 成分の間の交換関係を調べると, 1. 8 のように可換であり, y 成分, z 成分に対しても同様である。
球面調和関数 [ ] 詳細は「」を参照 後の節で述べるように、軌道角運動量演算子の固有関数は球面調和関数で記述可能なので、本節ではその準備として、球面調和関数の定義と性質を述べる。
このようにすると不等式が扱いやすくなりそうだから。
、p6• 第2引数が和となっている場合も同様にして導出できますが、交換子の反可換性を使って導いてしましょう。
準備まず道具立てをしておきましょう。 4次元以上の高次元空間において我々はスピンのことを何も知らない。 一般に、異なる2つの演算子の同時固有状態が存在するとき、その2つの演算子は交換するという性質がある。
11書くまでもないかも知れませんが です。
少なくとも僕の知る範囲では。
則 反可換性交換子は、2つの引数を入れ替えると負符号が付きます。
なので、まずは右辺各項と との交換子を個別に計算しておきましょう: これらの結果より となって、の2乗と成分の交換関係が消えることを導けました。
特に最後の軌道角運動量同士の交換関係の形は と呼ばれている。 これは前の節で述べた交換関係と一致する。 Quantum Theory for Mathematicians. また、軌道 の各成分は以下のように定義されます: の成分同士の交換関係さて、まずは成分同士の交換関係。
13の2乗と成分の交換関係の2乗と成分の交換関係は、昇汞、下降を定義してあれこれやる方が奥深いんですが、交換関係を導くだけが目的なら結構遠回りなので、これはまたの機会に。
そう言えば、数年前に高校数学から行列がなくなって、非可換な代数を大学に入ってからしかしなくなったようなので、なるべく丁寧に(助長に?)途中式を書いていこうと思います。
位置、運動量の交換関係を使っていきなりの成分間の交換関係を導いてもまぁいいんですが、結構計算がゴチャゴチャするので、まず交換関係を計算するときに使うと便利な公式をいくつか導いてから、それらを使っての交換関係を計算することにしましょう。
基本となる位置と運動量の交換関係は以下のようになっています: これら以外の、位置同士や運動量同士の交換関係、 と の交換関係などは0です(可換)。
エルミート行列かつユニタリー行列• 2行目から3行目への変形では則を(各項に対して2回)使ってますが、可換な量の交換子は消えるのでほとんどの項がなくなります。 参考文献 [ ]• 例としてシュテルン・ゲルラッハの実験を考えてみよう。
9。
) このページで示したスピンの導出法は、「スピン」という存在に対する理解を深めてもくれる。
関連項目 [ ]• Springer• まずはこれらの演算子の性質について、前回と同じように交換関係から調べてみよう。
反可換性• ここで なので、結局 が成り立つことが示せました。
なんかさすがに導出が助長過ぎるかな? 分配法則通常の実数に関する分配法則は、任意の実数 について が成り立つというものでしたね。 これらのことは、分厚い教科書だけでなく、ブルーバックスをはじめ小型の科学読みものなどを眺めたりしていると、ことあるごとに文章や簡単な数式として登場することも多いので、片っ端から読む気概があれば、時間の経過とともに自然に身につきます。 縮退がないときには結構簡単に証明できる事実だ。
13同様の関係が交換子についても成り立ちます。 偶数次の正方行列• [H13] Brian C. とくに証明等は行わないので、忘れてしまった人は量子力学の教科書を見直してほしい。
(整数値の軌道角運動量を考えている限り磁場によるビーム線の分裂は奇数本にしかならない。
これらの事実の証明はの項目を参照されたい。
恐るるに足らず。
それは現在では スピンと呼ばれるものである。 そのためスピンの存在は「量子力学的な内部自由度」というよくわからない言葉によってしばしば誤魔化されてしまう。
もしかしたらできる人もいるかもしれないが。
詳しくは「」を参照。
もしかすると以上の話の流れを見て、あらかじめスピンやパウリ行列の性質を知っていたから、それと辻褄を合わせるように無理矢理ロジックを組み立てたようだと感じる人がいるかもしれない。