そんな想いが湧き出る一方で、もう1つの本音も脳裏をかすめました。 自分のことも、たっちゃんのことも、わかってきた。 悩んだ末に私は一通の手紙をしたため、空港のゲートで彼に手渡しました。
1そんな時に真っ先に浮かんだのは、同期の結衣の顔でした。 僕も、結衣と同じ気持ちだったのです。
330• よく分からないルールが世の中には蔓延している。
正直に言うと、搭乗を待ちながら手紙を読んだ優一君からすぐに連絡が来て、物語のような遠距離恋愛が始まる、という展開を期待していなかったわけではありません。
馬鹿みたいですけど私、どきどきしながら30分ほど空港内のスタバで待っていましたから。
彼女もきっと他の同期女子と同じように、総合職の優秀な銀行マンと結婚し、寿退社をして、専業主婦として穏やかに家庭を守る立場になりたいと思っているはずです。 玄関での目覚めというのは実に最悪なものであり、寝ている間は何故平気だったのかと不思議な程冷たくて硬い床、本当に脊椎動物の一種なのかと問いたくなるような無理のある体制。
飴玉食べた、きみがわらう。
もう東京の本店に戻ってくることもないかもしれない。
このまま、今のままお互いのことを話していけたのなら、 この距離感で大切に思い合えるって実感が持てたのなら、 そのときはまた前とは異なった、新しいわたしたちなりの「付き合う」関係が 築けるのではないでしょうか。
煮え切らない彼の態度にじりじりし、私は「自分からは絶対に行かない」と意地を張っていましたね。
1日の終わりと始まりの場所。 木綿と言ったらハンカチーフ。
とはいえ、寝床は新居に移す。
109• ということで夏休みは東京に旅立つ~都会の絵の具に染まらないようにします。
季節が過ぎる。
彼らの恋愛ゲームには、終わりなど見えない。 彼女にするなら銀行内でもっといい女性がいるかも…と思いながらも、お互いフリーですし何かあったらやぶさかではない、という距離感で仲の良さをキープしていた存在です。
いつでも汗や洗った後の手が拭けるような顔をしている。
宙ぶらりんで、傍目から見たら付き合っているのとなんにも変っていないと思う。
389• 8月31日。
東京に戻ってくるの、待ってるから。 「また優一とこっちで過ごせるなんて、嬉しい」 彼女はそばに近づいてくるなり、嬉しそうに僕の腕に手を回してきました。 103• それは涙を拭く木綿のハンカチーフだった…… 澄んだ歌声を聴きながら、何てひどい男だろうと憤り、娘の悲恋に心を寄せた。
10一度失敗した者は、二度と這い上がれないとさえ言われています。 笑 恋人よ半年が過ぎ逢えないが泣かないでくれ 都会で流行の指輪を送るよ 君に君に似合うはずだ いいえ星のダイヤも海の中の真珠も きっとあなたのキスほどきらめくはずないもの きらめくはずないもの 早く6人に逢いたいな。
でも、恋愛関係に発展したことは1度もなかった。
別れたままなのだけど、とても離れられない。
何を焦ってるんだろう…俺。
第11回は、互いに想いがありながらも友情関係をキープしていた、職場の同期の男女。 去年のクリスマスは恋人が居たのに予定が入らず1人で酒を飲み、思い出が増えるどころか全ての記憶を捨て去り、翌日に玄関で目覚めた。
13恥ずかしながら、搭乗を待っている時間は余韻で何もする気が起きず、魂が抜けたようにぼうっとしていました。 「恋人よ、僕は旅立つ」。
彼らのかけひきは、どちらに軍配が上がるのだろうか…? 左遷の辞令を受けた、哀れな若手銀行マン こんにちは、優一(26)です。
僕と結衣は、一度だって恋人だったことはないのにね。
彼女は、僕が大学時代につきあっていた元カノです。