オトン氏:予審判事、「ふくろう男」。
読み進んで本文の後半に入ると、登場人物の生き方に少しずつ感動する場面も出てきます。
また、本職で得た統計の技術を使って保健隊の活動の裏方として従事する。
リウーは妻にはじめて手紙を書いたが、言葉づかいなど忘れてしまっていて書くのに時間がかかった。
今回取り上げる古典:(アルベール・カミュ) 伝染病に翻弄される人々を描く『ペスト』 新型コロナウィルスが世界各地に広がり、深刻な影響を及ぼしている。
15人間は物事に何らかの意味づけをする生き物ですが、ムルソーはこうした意味づけの行為を一切拒否しています。 公開中:1• 平凡な街に変化が訪れるのは、ある医師が死んだ鼠に気づくところからはじまる。
公開中:39• その政権を選んだ乃至選ばざるを得なかった民衆の存在抜きに歴史は語れないからだ。
(医療従事者は原則的には血清により安全を保証されていた)パヌルーは一見平静を保っていたが、少年が亡くなる場に長々と居た日から、増大する緊張の色が顔に現れていた。
手紙は疫病の媒介となるのを防ぐため禁止、電話も緊急の場合のみに制限、電報だけが通信手段となった。
「カミュの名作『ペスト』を高橋源一郎が読み解く!」NHK 参照 小野文恵アナ:私、本当にアルジェリアのオラン市でペストが大流行したのかと思って、だまされてしまったぐらい…。 1913年生まれ。
「ペスト」は、私たちの人生そのものの隠喩でもあるのだ。 また、カミュの作品はいずれも「不条理」がテーマと言われています。
帰宅して手が震えていることもあった。
カミュの代表作として挙げられるのは、『ペスト』より五年前の『異邦人』であり、主人公ムルソーの異常な言動、すなわち「不条理」な人物による「不条理」な殺人を描いた衝撃作である。
いっぽうで、大切な人間を失ったもの、なによりも、平和を喪失した人びとの欠落感とともに描かれる。
それでもなおリウーは後世のためにこれら全ての記録を自ら記し残していこうと決意する。 しかし想定されるより早く疫病は衰退していった。 1940年代のある年の4月半ば、彼の妻は病の転地療養のため家を離れます。
7しかし人々はまだ一時的なものという印象を持っていた。
ネット上で確認できる。
そして、自戒をこめて思うのですが、「ペスト」が暗示したこのような精神のありようは、今、世界やこの国にも蔓延しています。
だから、ぜひ原典を読んでいただきたいという気持ちが強いです」 内田樹「文学作品っていうのは、いろいろな読み方があるわけで、たぶんここで提示したのは一つの読み方であって、本当に無数の読み方がある。
公開中:4• 不条理は、その観測者の発見によって生み出されるが、それを悪と呼ぶのは早計だと思う。 公開中:1• フランス人入植者の父が幼時に戦死、不自由な子供時代を送る。
また、番組ではほとんど触れることができなかったリウーの母親、人生の深みを知りぬいているような、豆を数え続けるおじいさん…彼らのような名もなき人々の存在感もすごい。
それだけではない。
インフルエンザも、新型コロナウィルスも、罹患するという意味では被害者だが、知らぬ間に自分が加害者になりうる可能性を有している。
公開中:1• 死者の数は増える一方で、最初は楽観的だった市当局も対応に追われるようになる。
アルジェ大学卒業後、新聞記者となり、第2次大戦時は反戦記事を書き活躍。 」というの言葉が引用される。 公開中:8• この点については、番組の中でもいろいろなポイントが語られましたが、ここでは、時間の関係でどうしても番組の中にいれられなかった議論を一つご紹介いたします。
1957年にはノーベル文学賞を受賞。
知事は 本人いわく 翌日から措置の強化をすることにした(申告の義務制と隔離、患者が出た家の消毒や埋葬を市が営むなど) 翌日飛行便で血清が到着したが、もし疫病がまん延するのであれば数が不十分だった。
公開中:19• 公開中:8• 小説では、舞台の街が閉鎖される。
その日リウーに感染者数を報告しに来たグラン(リウーの昔の患者で市役所職員の初老男性)は、自傷騒ぎを起こした隣人で密売人のコタールの変化(急に社交的になった)を話した。
(ペストが長すぎて恋人に強く会いたいという気持ちは消えてしまっていて、できればあの時の自分に戻りたい、と思っていた)コタールは激しい抵抗の末、警察に捕まった。
13ランベールが妻の待つパリに脱出したいと言うので、コタールが密輸業者を紹介する。 公開中:7• そして、不条理は誰かによって発見されない限り「異常なし」となり歴史は繰り返す。
よって、出口の見えないコロナ危機を生きる私たちは、『ペスト』というフィクションのなかに、コロナに席巻される日本そして世界の現状を、ひいては活動を大幅に制限されている私たち自身の心の状態を、まざまざと読みとるのだ。
公開中:10• > たゆまぬ市民の注意と、そして、代えがたい犠牲の重なりの中で、ゆっくりと、ゆっくりと、終結の音が聞こえてくる。
暗い港から公式の祝賀の花火が上がった。
しかも、ペストや戦争がやってきたとき、人々はいつも同じくらい無用意な状態にあった> カミュの描く官僚たちの、初期段階での反応が興味深い。 (ペストは近世まで流行した伝染病) 翌日、リウーは県庁に保健委員会を招集してもらい、そこではじめて市長や医師の間でペスト発生が共通認識として持たれた。
小野アナ:架空のお話なんですが…。
クリスマスの時期になり、市役所職員のグランがペストを発症した。
================== 前回の記事でこんな感じで紹介文を書いてみたので再掲。