だからといって気づけなくても仕方ないという話ではもちろんなく、潜水艦には小さな音の聞き逃しや過小評価が命取りになるわけです。
船首下部にある球状の突起部分「バルバスバウ」を中心に広範囲に擦り傷やへこみがあり、一部には約20センチの亀裂もできていた。
こうした事故はあってはならない」と話していました。
船体に付着した塗膜片も採取しており、そうりゅうのものと一致するか鑑定する。
そこには、海中では音だけが頼りの潜水艦の特殊な世界がありました。
付近の民間船についても、エンジンやスクリューの音、その高低などによって大きな商船か小さな漁船かを海中から探ります。 〔写真説明〕海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」と衝突した際に生じたとみられる貨物船「オーシャンアルテミス」の船首付近の擦過痕=10日(第5管区海上保安本部提供) (ニュース提供元:時事通信社). 平成20年2月にはイージス艦「あたご」が千葉県の房総半島の沖合で漁船と衝突し、漁船に乗り込んでいた親子2人が死亡しました。
船体に付着した塗膜片も採取しており、そうりゅうのものと一致するか鑑定する。
加藤官房長官は、午後の記者会見で、8日午前10時58分ごろ、高知県の足摺岬沖の海上で海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」と民間の商船が衝突する事故があり、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、状況の把握にあたっていることを明らかにしました。
亀裂の部分を船の内側から調べると、海水がにじむのが確認できた。
平成21年10月には関門海峡で護衛艦「くらま」と韓国籍のコンテナ船が衝突して護衛艦が炎上し、護衛艦の乗組員6人が軽いけがをしました。
乗組員は中国人21人で、けが人はいなかった。
朝日新聞社機から 海自によると、潜水艦の「露頂」時の衝突事故は、宮崎沖で2006年に練習潜水艦「あさしお」(全長86m)が起こして以来。
貨物船は全長229mで、自衛隊最大の船である護衛艦「いずも」(全長248m)に近い規模。
一方、運輸安全委員会も同日、原因究明のため、高知港沖に停泊するそうりゅうの現地調査を開始。
山村海幕長の言う「これでもかという対策」とはこのことです。 しかも、かつて「あさしお」が衝突したタンカーの全長は106mで、「そうりゅう」が衝突した貨物船の半分以下。
9一方、運輸安全委員会も同日、原因究明のため、高知港沖に停泊するそうりゅうの現地調査を開始。 特に、「露頂」の最中にソナーなどで新たな目標を探知した時の対応について、上昇中止や再度の「バッフルチェック」などをルール化することにしました。
2003年10月、相模湾での自衛隊観艦式で急浮上する潜水艦=朝日新聞社 そのため潜水艦は上昇前に海中で停止、回頭して艦首の向きを変え、バッフルだった範囲もソナーで調べる「バッフルチェック」をします。
鉄鉱石約9万トンを積み、岡山県の水島港が目的地だった。
オーシャン・アルテミスは全長229メートルで5万1208トン。
全長84mの「そうりゅう」がまともにぶつかっていたら、双方の被害はこれでは済まなかったでしょう。
これまでの調査から両船が接触した可能性が濃厚となり、高知海上保安部が業務上過失往来危険や業務上過失傷害の疑いで捜査する。
事故原因の究明に向け、運輸安全委員会と防衛省海上幕僚監部の事故調査委員会も調査を進める。
これについて、岸防衛大臣は今夜、記者団に対し「潜水艦の浮上時の事故であり、当然ながら、安全確認は最大限努めた上での作業だったが、民間商船と衝突をしてしまったことは誠に残念なことだ。
また高知港近くに停泊している潜水艦の船体を調べたところ、「潜舵」と呼ばれる「かじ」の右側が折れ曲がっていることや艦橋の右側がへこんでいることなどが確認されたということで、9日、神戸港の沖合に到着した貨物船とともに引き続き船体の損傷状況を調べることにしています。
船底の損傷状況などを確認し、乗組員からも話を聴いた。 海自では新ルールで潜水艦乗組員の教育や訓練にあたり、「あさしお」事故の教訓も語り継がれているそうです。 船底の損傷状況などを確認し、乗組員からも話を聴いた。
艦橋右側面にある「潜舵(せんだ)」と呼ばれるかじが折れ曲がった状況を目視で確認したほか、一部乗員への聴取を実施した。 傷ができた部分には潜水艦のものとみられる黒い塗料が付着していた。
おととし6月には、広島県三原市の沖合で掃海艇「のとじま」と北九州市の海運会社が所有する貨物船が衝突し、けが人はいませんでしたが、掃海艇が一部浸水するなど双方に被害が出ました。
同本部によると、擦過痕などがあったのは、「バルバスバウ」と呼ばれる船首部分の水面下にある球状の突起付近で、8~13メートルの範囲に広がっていた。
公海上の外国船のため、オーシャン・アルテミス側は任意で調べる。
防衛省は事故原因については調査中としており、運輸安全委員会も事故調査官を指名、今後、事故調査に乗り出す方針。 そのうえで「日本の潜水艦の性能や隊員の操縦技術は世界でも高く評価されており、ささいな事故も起こさないよう極めて慎重に運用してきた。 これまでの調査から両船が接触した可能性が濃厚となり、高知海上保安部が業務上過失往来危険や業務上過失傷害の疑いで捜査する。
5ソナーが故障したことも考えられるが、故障でないなら、隊員の練度やチームワークに問題がなかったのか、確認する必要がある」と指摘しています。 5管はそうりゅう側を対象として業務上過失傷害容疑などで捜査。
国土交通省に属する海難審判所による2007年の裁決では、「露頂」のため浮上中に新たにタンカーの接近を探知したのに危険はないと判断し、十分な監視をせずに上昇を続けたことが事故の原因とされました。
海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」と民間商船が高知県沖で衝突した事故で、第5管区海上保安本部(神戸市)は10日、香港船籍の貨物船「オーシャンアルテミス」(5万1208トン)の水面下の船首付近に、亀裂や多数の擦過痕が確認されたと発表した。
事故により「そうりゅう」は艦橋部分にゆがみを生じ、アンテナマストの損傷、潜舵の使用不可などの損傷を負ったが、自力航行が可能な状態。