今回の研究結果を示した図。
月面基地として最適な環境であることを確認して、国際社会に理学的データを提供することを大きな目的としています。
二酸化ケイ素SiO 2(シリカ)の含有量が低い玄武岩質の高温の溶岩、あるいは揮発性成分の多い溶岩ほど粘性が低く、流動しやすい。
ちなみに月には表側にもう1つ、裏側にも1つの、あと2つの縦孔があることが確認されている。
1 地下から上昇してきたマグマが地表にあふれ出て溶融状態にあるもの、 2 前記 1 が固まってできた岩石、のどちらも溶岩とよばれる。 NASAのによる重力の観測からは、月には幅が1 kmを超える巨大な溶岩洞が存在する可能性が示唆されている。
8Ximenes, S. 蛇行した溝が見えていますが、これは「ハドレー・リル(Hadley Rille)」と呼ばれる地形です。
またピローには放射状の割れ目、気泡、空隙 くうげき がみられる。
「かぐや」は2009年にすでに運用を終えているが、その観測データはいまなお、多くの研究者によって分析や研究が続いている。
月の地下に空洞があるということは、科学的な探査によって大きな成果が期待できるばかりでなく、将来の月探査や移住にとっても大きな意味をもつ。
Johnson Space Center, The Second Conference on Lunar Bases and Space Activities of the 21st Century SEE N93-17414 05-91 , 1, pp. 米国の月探査機が撮影した月の縦孔。
11ストームさんによると、カメラ本体は20分ほど経つと革手袋で扱えるくらいまで冷えたので、タオルでくるみ、自宅に持ち帰ったという。 そう期待されてきたものの、今世紀に入るまではその存在の確かな証拠はなく、月の地下空洞については謎に包まれていました。
さらにもうひとつの決め手となったのは、米国の月探査機「グレイル」の観測結果だった。
さらに、米国が09年に打ち上げた「ルナー・リコネサンス・オービター」のカメラで、その縦穴の底には、数十メートル以上の空間が広がっていることが確認された。
これが溶岩チューブである。
水底では溶岩の先端部分の殻が割れて中からまだ固まっていない溶岩が流れ出し、枕状の溶岩塊が次々にできていく。 火山活動で発生した溶岩が地面を流れていくと、次第に表面が冷えて固まる。 成分としてはケイ酸塩の溶融体が多く,固結した溶岩の大部分は非晶質か細粒結晶質である。
月探査機「かぐや」による観測の様子 想像図。
この訳だと、今まだ地面の下で熱い溶岩が流れているかのような意味にもとれますが、この男性は火傷で亡くなったわけではありません。
男性の遺体は、消防隊員が穴を懸垂下降して収容した。
大西洋中央海嶺 かいれい では中軸谷の火口付近で、斜面沿いにピローが数珠 じゅず つなぎになっているのが観察された。
今後、探査が月(Moon)から、火星(Mars), 小天体(Minor bodies), 水星(Mercury)へと拡大していったときも、この名前が使えます。
15左上の写真は全景で、「Rille A」「Rille B」は溶岩が流れた跡を示す。
地表の激しい温度変化からも守られた溶岩洞は、となりうる存在である。
もし溶岩洞が地下500 mに存在するなら、理論上は幅が5 kmに及ぶものさえ安定して存在することができる。
この月の縦孔・地下空洞探査計画を私たちは「UZUME」プロジェクト と名づけました。
幅と高さの比を3:1と仮定すると、こうした構造は僅か2 mの厚さがあれば安定して存在することができる。 しかし、地下空洞の存在が、より確実になってきたことにより、訓練された宇宙飛行士たちだけで無く、一般の人たちも、長期の月滞在を目指せる時代になってきたと言えます。
14月の溶岩洞は地表に0. その後、LROの観測によって孔の詳しい形状などを調べたところ、孔の底がほぼ平らになっており、さらに孔の奥に地下空間が広がっていることも明らかになった。
溶岩が海に流れ出した後には、迷路のようなトンネルが残される。
数週間で形成も ナショナルジオグラフィック誌によると、長い年月をかけて形成される洞穴や洞窟と異なり、溶岩チューブは数日あるいは数週間以内につくられることが珍しくないという。
研究チームは「溶岩チューブ」であると考えている。
一つの溶岩流でも、火口付近ではパホイホイ溶岩、下流部でアア溶岩や塊状溶岩に移り変わる。 その後、セレーネによって取得されたカメラデータを、全球にわたって調べたところ、マリウス丘に見つかった縦穴以外に、更に二つの縦穴が、月の表側の「静の海」と呼ばれる地域と、月の裏側の「賢者の海」と呼ばれる地域に発見されました。
8通常のカメラでは孔があることや、その形くらいしか見えないが、この装置は電波を月に向けて出し、ぶつかって返ってきた反射波を分析することで、通常のカメラでは見えないような、地下数kmがどうなっているかを調べられるという特徴をもっていた。
カメラを岩と岩の間にはめ込み、溶岩流に向ける配置も、それまで何百回と経験済みだった。
表層部の下では溶岩が流れ続けている。
たとえば月の表面には無数の隕石や微小天体 メテオロイド 、放射線が降り注いでいるため、過去の痕跡は破壊されてしまっている。